もうひとつの万物理論

重力は張力の反作用であるという事実から宇宙の仕組みを考える

4 張力によって紐解く、幾つかの重要な物理現象の働く仕組み


4-1:はじめに 

 地球が、重力によって空間ごと押し潰そうとされながらも、押し潰されていないという事実を物理の基本原則に照らすと、地球は、重力と同じ強さで空間ごと引き伸ばそうともされていることになります。そうでなければ作用反作用の法則を否定することになってしまいます。

 そして、その地球を空間ごと引き伸ばそうとする働きである張力は宇宙空間の膨張によって引き起こされ、それこそが主たる働きであり、その反作用が重力であることをこれまで述べてきました。

 ここでは、宇宙空間の膨張によって全ての物質に対して張力が働いていることを前提に、幾つかの重要な物理現象が働く仕組みを考えます。


4-2:張力と重力の働く方向の違いによって圧力は生じる

 例えば、ある装置を使って、強度の均一なチョークの両端を固定し、徐々に力を強めながら左右に引っ張るとします。

 そのチョークは、それを構成する粒子が一定の密度と強度で結びついたその塊であるとします。

 その装置がチョークを左右に引っ張りはじめて暫くの間それが引き裂かれないのは、その装置がチョークを引っ張る力よりも、チョークを構成する粒子同士の結束力が勝っているからです。

 そして、チョークが左右に引っ張られながらも引き裂かれることなく元の形状を保ってている間、チョークは、その装置が引っ張る力と同じ強さで、その装置を引っ張り返しています。

 

f:id:wellcreek:20200209181452p:plain


 そのとき、チョークと装置という物質の内部では、チョークの中心から装置の末端へ向かって引き裂こうとする働きが生じると同時に、装置の末端からチョークの中心に向かって引き戻そうとする働きが生じています。

 その様子は、張力によって重力が働く仕組みとよく似ています。チョークを地球、装置を宇宙空間に置き換えると、空間に重力が働く仕組みを理解しやすいと思います。

f:id:wellcreek:20200209181445p:plain

f:id:wellcreek:20200209181449p:plain

 

 しかし、それらが決定的に異なるのは、引っ張っているのが装置であるか空間であるかの違いは別として、チョークを引っ張る力が二つの方向へ引き伸ばそうとする力であるのに対し、張力は、その中心から全方向へ引き伸ばそうとする力であるという点にあります。

 張力は、膨張する空間に存在する物質を、その絶対的な容積なりの強さで、その中心からあらゆる方向へ空間ごと引き伸ばそうとする働きであり、その反作用である重力は、張力と同じ強さで、あらゆる方向からその物質の中心に向かって引っ張り返そうとする働きです。

 それは、張力が、ある一点から、あらゆる方向へ拡散してゆく働きであるのに対し、重力は、あらゆる方向から、行き場の無い一点に向かって凝縮されてゆく働きであるということを意味しています。f:id:wellcreek:20200209152800p:plain
f:id:wellcreek:20200209152806p:plain

f:id:wellcreek:20200209152810p:plain

 その結果として、物質の内側では、同じ強さの張力と重力がせめぎあいつつも、その表面から中心に向かって圧力が生じることとなります。

f:id:wellcreek:20200209173633p:plain

 更に、その物質が、形状を強制されない流動体や気体である場合、その圧力によって中心に向かうほど密度が高くなり、それによって再び張力と重力、そして圧力に影響することとなります。

 例えば、私たちが存在している地表では、地球の絶対的な容積なりの強力な張力と重力がせめぎ合いつつ均衡を保とうとしながら、更に、大気の密度なりの弱い圧力がかかっています。

 そして、地表から地球の中心に向かうにしたがって、張力と重力は弱まりつつもせめぎあい、それに反して圧力は強さを増してゆきます。そして、地球の中心付近に至っては、張力も重力も殆んど働いていない状況でありながら、尋常ならざる圧力が掛かっていると考えられるのです。

 物質の塊が、我々の想像をはるかに超えた尋常ならざる圧力によって押し潰されると、いったいどうなるのでしょうか。

 地球の表面付近という極めて弱い圧力の下ではスカスカな状態で結びつくことができた物質も、地球の中心に向かうにしたがって強まる圧力によって押し潰され、次第に分子単位で存在することができなくなり、原子だけの集まりとなってゆく。やがて、原子同士を隔てている電子さえも弾き出され、原子核同士が隙間なく密集し、更に強力に押し潰されることによって融合を繰り返し、最終的には巨大な素粒子の集まりとなってゆく。そしてそれは、莫大なエネルギーを生み出し続ける…。

 それは完全な想像でしかありませんが、何れにしても、この地球の内部に莫大なエネルギーが蓄えられているのは間違い無さそうです。そして、その末端の一部がマグマとして時々地表に姿を現しているのかもしれません。

 また、その逆の過程を辿ることによって、この地表に様々な物質が存在するのだとしたら、この想像もあながち間違いではないかもしれません。


4-3:張力の働きによって流動体は分裂する

 宇宙空間は、そこに存在する物質を、その物質の絶対的な容積なりの張力で、常に引き伸ばそうとします。それに対して物質は、それを構成している粒子同士の結束力と、その物質が置かれている場所に働いている圧力などの力を借りながら、それに抵抗しています。

 そこで後者が勝れば、直ちに重力が働くことによって張力との均衡が保たれると同時に、流動体であれば自ずと球状にまとまろうとし、さらに、その中心に向かって圧力が生じます。

 そして前者が勝った時、その物質が流動体であれば、それを構成する粒子同士の結束力と、その場所に働いている圧力なりにまとまっていることができる絶対的な容積を超えた部分が、静かに分裂します。

 また、その結束力や圧力があまりにも強いなどの理由によって、本来まとまっていることのできる容積の限界を大きく超えて巨大化していた場合、最も張力が強く働いている外側から順に、もしくは、一瞬にして重力が消滅すれば一気に、破裂します。

 

4-4:核分裂

 原子核は、素粒子に隙間が全く無いと仮定すると、その外見上の容積がそのまま絶対的な容積となります。したがって、それは、人間の目では到底捕らえることができないほど小さな粒子であっても、私達の想像をはるかに超える張力によって引き伸ばそうとされていると考えられます。

 原子核の容積(又は、それを構成する素粒子の数)も、素粒子同士の結束力と、内外の圧力の強さによって決まると考えられます。そして、その原子核の容積(又は、それを構成する素粒子の数)が、その絶対的な容積なりの張力と圧力によってまとまっていることのできる容積の限界を超えたとき、その超えた部分が分裂するか、その限界を大きく超えていた場合は、徐々に、或いは一気に破裂する。それが、核分裂が起こる仕組みではないでしょうか。

 そして、原子核が球体であり、しかも分裂するならば、それが流動体のような性質を有していると考えられます。

 

 余談ですが、生物の細胞分裂も、張力によって引き起こされているのかもしれません。

 

4-5:放射性物質 

 その物質が、強固な結束力によって結びついている固体の場合、何らかの理由によって、その場に働いている圧力なりにまとまっていることができる絶対的な容積を超えて存在していたとしても、分裂することも破裂することもできません。

 外見上の容積を変えることができない固体は、その場に働いている圧力によってまとまっていることができる外見上の容積なりの密度になるまで、その物質を構成する粒子の一部を切り離して放出するのです。

 地球内部の強力な圧力を受けながら固まった「重い」物質が、地殻変動などによって地表に現れたとき、これまで働いていた圧力から解放されることによって、その絶対的な容積のまま存在することができなくなります。

 そして、その物質を構成する粒子の一部を、長い年月をかけて、あらゆる方向へ向かって放出し続けることとなる。それが、放射性物質が放射線を放出する仕組みではないでしょうか。

 全ての物質は、その絶対的な容積なりに働く張力に常に晒されることによって、その結束力と、外部からの圧力なりの外見上の容積又は密度でしか、安定的に存在することができないのです。

 したがって、その放射性物質は、かつてそれが存在していた場所以上の圧力をかけることによって、放射線を放出しなくなるでしょう。

 また、私たちがこれで全てだと考えていた百種類余りの物質は、この地球の表面付近に働いている、大気による低い圧力の中だから、そこまでしか「重く」なれないだけであって、例えば地球の奥底や、地球よりも巨大な天体では、更に「重い」物質が幾らでも存在し得ると考えられるのです。