もうひとつの万物理論

重力は張力の反作用であるという事実から宇宙の仕組みを考える

6 恒星と銀河、そして宇宙の終わりと始まり

 

6-1:はじめに

 膨張する宇宙空間に存在する全ての物質は、その絶対的な容積なりの強さで働く張力によって引き伸ばそうとされ、それを構成する粒子同士の結束力によって、それに抵抗しています。

 そして、時には張力に遠心力が、結束力に圧力が加勢し、そのめぎあいの結果として、物質はまとまり、押し潰され、あるいは引き伸ばされ、分裂し、破裂する。その構図は、一粒の素粒子から巨大な恒星に至るまで、変わることはありません。


6-2:恒星が安定的に存在し得る容積について

 例えば太陽の容積は、その絶対的な容積なりの張力と自転による遠心力、そして、それを構成する物質同士の結束力と、それ自体に働いている圧力とのバランス上、現在の容積を超えて安定的に存在することはできないと考えられます。

 太陽が安定的に存在し得る容積を決定している要素には、張力、遠心力、結束力、圧力が挙げられます。そのうち張力と圧力は、その絶対的な容積に対して結果的に生じる力であり、しかも太陽固有の要素ではないとして除外すると、太陽の容積を決定している要素は、それを構成する粒子同士の結束力と、自転速度による遠心力ということになります。

 したがって、太陽よりも結束力の強い物質で構成された恒星や、太陽よりも自転速度の低い恒星は、太陽よりも大きな容積で安定的に存在することができると考えられます。


6-3:恒星の破裂

 太陽と比較して格段に結束力の強い物質で構成され、又は、格段に自転速度が低い恒星は、宇宙空間の膨張が進行するにつれて張力が強くなっていっても、太陽のように、その容積の限界を超えた部分をスムーズに分離することが困難になります。

 そうなると、その恒星は、安定的に存在し得る容積の限界を遥かに超えてもなお、その容積を維持し続けることになります。

 それでもいつか限界が訪れます。

 

 安定的に存在し得る容積を遥かに超えていた恒星がその限界を迎えると、張力が最も強く働き、圧力の最も弱い外側から順に、引き裂かれてゆく。

 そして、それが僅かでも自転していれば、その遠心力によって、赤道上が最も強く引き裂かれる形で、長い時間をかけて螺旋状に広がってゆく。

 更に、それが全く自転していなかったり、太陽とは比較にならないほど強い結束力によって、安定して存在できる容積を遥かに超えて存在していた巨大な恒星がその限界を迎えたとき、一気に破裂する。そして、それまで恒星を支えていた重力は一瞬にして消滅し、粉々になって、あらゆる方向へ激しく飛び散ってゆく。


6-4:銀河

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 この宇宙空間の膨張が、現在ほど進行する遥か以前は、張力の働きも遥かに弱く、従って、恒星は現在とは比較にならないほど巨大だった。

 そして、膨張の進行に伴って張力が強まるにつれて、その恒星が安定して存在できる容積も減少し続けた。

 しかし、その巨大な恒星は、あまりにも結束力が強く、或いは自転速度が不十分だったことによって、安定して存在できる容積を超えた部分をスムーズに切り離すことができず、限界を超えた張力によって引き伸ばそうとされながらも、その容積を維持し続けた。

 やがて、その恒星が限界を迎えたとき、外側から順に引き伸ばされるか、一気に破裂した。

 更に、それが僅かでも自転していれば、その遠心力によって、赤道上が最も激しく引き裂かれ、螺旋状に広がってゆく。

 

 その、巨大な恒星が破裂して広がり続けている姿を、私たちは銀河と呼んでいるのではないでしょうか。そして、それは静止しているように見えて、実は現在でも尋常ならざる速度で広がり続けているのかもしれません。


 そして、個体はそのまま、流動体は球体にまとまり、小さな恒星となって飛散し続ける。
 そして、気の遠くなるような歳月を経てなお飛ばされ続けながら、ある恒星は太陽のように穏やかに分裂し、あるものは巨大化して自ら破裂することによって細分化されてゆく。

 

 銀河は、もしかすると、宇宙の縮図なのかもしれません。

 

6-5:ブラックホール

 巨大な恒星の破裂によって、かつてそこに働いていた強大な重力が一瞬にしてその対象を失ったとき、その恒星のかつてあった空間は、それまで働いていた強大な重力と同じ強さによって引き伸ばされる。つまり、局地的かつ猛烈な膨張が始まる。

 その空間は、宇宙空間全体の膨張による張力とは比較にならない強力な張力によって、そこに存在する物質を更に分裂させる。

 もし、その局地的かつ猛烈な破裂の中心に、元の恒星の一部が残れば、その小さな恒星は、尋常ならざる張力によって引き伸ばそうとされると同時に、尋常ならざる重力によって押し潰そうとされる。

 もし、その破裂の中心に何も残らなければ、その何も無い空間は、尋常ならざる張力によって引き伸ばされる。

 

 私たちは、それをブラックホールと呼んでいるのかもしれません。

 ブラックホールとは、全てを吸い込む底無しの空間ではなく、想像を絶する勢いで膨張し続け、想像を絶する勢いで全てを引き伸ばそうとする空間なのではないでしょうか。

 

6-6:この宇宙の終わりと始まり

 そして、このまま宇宙空間が膨張し続けると、この宇宙はどのようなってしまうのでしょうか。

 

 張力は強くなり続け、全ての物質は、最終的に一粒一粒の素粒子まで細分化される。

 そして、もうそれ以上引き伸ばされることのない小さな素粒子の一粒一粒に、尋常ならざる張力と重力、そして圧力が働く。

 その圧力によって、素粒子の一粒一粒に大きなエネルギーが与えられ、無数の素粒子が光を放ち、宇宙空間は光に包まれる。

 それまで、物質を引き伸ばすことによって、そのエネルギーの一部を奪われずに膨張し続けてきた宇宙空間は、引き伸ばすことができる物質が皆無となったことによって、その勢いは衰えてゆく。

 やがて、全ての素粒子に働く重力が、宇宙空間が膨張しようとするエネルギーと同じ大きさに達したとき、膨張は停止する。

 膨張するエネルギーを失ったことによって、限界まで引き伸ばされていた宇宙空間は急速に収縮し始める。

 宇宙空間が収縮に転じたとしても、それは、もともとその容積だった空間を押し潰そうとする働きではなく、強く引き伸ばされた状態を解消しようとする働きであるため、空間が引き伸ばされた状態であることに変わりはない。

 しかし、その収縮によって張力が徐々に弱まり、それによって、その物質が安定的に存在することができる容積は増加してゆき、物質は、各々の重力によって結合し始める。

 その営みの繰り返しによって、最終的に全ての物質は一つの巨大な塊に帰結する。

 その空間の収縮が収まると、その膨大なエネルギーを蓄えた巨大な物質の塊は、それまで支えてきた強力な重力を失うこととなり、再び破裂する‥

 

 この領域となると、推測したり思索することしかできませんし、そうである以上、それが事実であることを証明することもできません。

 

 ただ、この宇宙空間に在る全ての作用やエネルギーは、何も無いところから突然発生することは決してありません。必ず元となる何らかの作用やエネルギーが変換されたり転嫁された結果として生じていることに異論は無いと思います。また、そうであるなら、全ての作用やエネルギーをどこまでも遡ると、一つの巨大な作用又はエネルギーに帰結するはずです。

 

 このブログでは、宇宙空間の膨張から始まり、それによって物質に対して張力が働き、その張力に物質が引き伸ばされなかった場合に重力が働き、その重力によって物質に圧力が生じ、その圧力によって物質が押し潰されることによってエネルギーが与えられることを論じてきました。そして、それらの作用やエネルギーは、この宇宙空間にある全ての作用やエネルギーへと変換され、それらをどこまでも遡ると、この宇宙を膨張させている巨大なエネルギーに帰結すると想定しています。

 

 この宇宙に、それ自体を引き伸ばそうとする巨大なエネルギーを凌駕するエネルギーなど存在するのでしょうか。そうでないとするなら、全ての根源となるエネルギーは、どこにあるのでしょうか。